2019年9月7日(土)、超福祉展(主催:NPO法人ピープルデザイン研究所)のサテライト会場(渋谷区 美竹の丘)にて開催された「超福祉展WheeLog! 祭り」を報告いたします。
参加人数 全体61人(介助者8人含まず) 車椅子ユーザー:18人 足腰が悪い人:5人 ベビーカー利用者:1人 その他:37人、多くの方に様々なカタチのWheeLog!を体験いただきました。今回は初の試みで、午前:3つのワークショップ、午後:ミニ街歩き、の構成にいたしました。
目次
【ワークショップ】
ワークショップA:アプリ操作説明会
担当:Hiromin
アプリ操作に自信がない人および操作にある程度慣れた人を対象に行いました。参加人数 12人。資料を用いながらアプリのダウンロード方法から詳しく説明いたしました。
<参加者からの感想>
- 丁寧に説明してもらいイメージできた。
- 初投稿を一人でやるのは不安だからスポット投稿を練習したい。
- スマホを操作できない方もいる、視線や音声入力に対応できるようweb版が欲しい
通常の街歩きイベントでは、アプリの基本操作説明の後、経験者がアプリ操作に慣れていない人に街歩きしながら教えます。今回、アプリ操作をじっくり教えることができたこと、またイベントに参加できない人向けにわかりやすく、楽しみながらアプリ操作を習得てできる方法を考えていく必要性を感じました。
ワークショップB:地域で街歩きイベントを開催するための説明会
担当:ha24ka
地元でWheeLog!アプリを使って街歩きイベント開催希望している方を対象に行いました。参加者 14人。少人数の自主開催から、自治体や地元の企業と連携した地方活性化目的の大規模開催まで、WheeLog! in 小田原の事例をベースに説明しました。
<参加者からの感想>
私は、WheeLog! in府中に参加して以来、すっかり虜になってしまい、地元開催を目指しています。しかし何から始めれば良いのか、場所は?費用は?人手は?参加者は?と?????だらけでした。今年の8月に地元でプチWheeLog!を織田さんご夫妻やmasayoさんにご相談しながら、手探りで開催しました。やってみるとその反響は素晴らしく、もっとちゃんとやりたいなぁという思いが強くなりました。当日はha24kaさんが用意してくださった資料に沿って小田原での開催に至るまでとその後のこと、ha24kaさんたちの熱い思いを聞き、イベントの分類や、実績、経費や会場、 雨天時の対応、懇親会に至るままで、丁寧に説明いただきました。盛り上がってきたところで、2つのグループに分かれて、まずは自己紹介、次に個人ワークで1〜7 項目について記入(1.開催したい地域、2.会場候補、3.車椅子の確保、4.運営協力者、5.協力・協賛団体、6.中心地域、7.開催地域の魅力)。書き出してみると頭の中が整理 できた感じがしました。書き終えた後はグループ内で共有。私たちのグループは、地元開催初心者が2人、 WheeLog!自体が初めての方が3人でしたが、全員が地元開催を目指した皆さんの熱い思いを共有できたこともとても嬉しく思います。とても濃いワークショップになりました。ジョンソンさんやha24haさんが各グループを回って、イイ感じに突っ込んでくれたり、助言をくださったりとさらに盛り上がりました!!せっかく同じグループになったのだから、とお互いが地元開催する時には手伝いに行くよ!!と励まし合って研修が終わりました! 課題もはっきりしましたし、すぐにでも始めたい気持ちになりました。このようなワークショップを求めていたので、開催してくださって感謝です
参加者の方々からは、WheeLog! の街歩きイベントをとおして、地域課題や社会課題を解決したいと考えているという話も多く聞かれました。
各地域の街歩きイベントレポートなどは、WheeLog!のHPで確認することできます。
ワークショップC :WheeLog! エコバック作り体験会 ※有料(材料費と寄付)
消しゴムハンコ作者:tomomaru、担当:yokayo
お子様連れで午後の街歩きに参加する人などを対象に行いました。参加者9人WheeLog! オリジナル消しゴムスタンプを使って世界に1つだけのエコバックを製作してもらいました。
<参加者からの感想>
エコバック作り楽しかったです。物作りを楽しむ機会も少ないので、純粋に楽しみました。あと、私みたいに腕や指の力が入らないとフォローしてもらえ、とっても助かります。今回、星さんが気にかけてくれたので、それも楽しめた要因です。お子さんもきっといいですよね。ハンコとそれと対になるインクを間違えないように、セットで動かせるように、インクとハンコが一緒に入れられるケースとかあるといいかもしれないです。今後、無印良品みたいに、Tシャツとか文房具にプリントするというのも良いですね!!
当初、女性や親子の参加が多いと思っていましたが、男性の参加者もいらっしゃいました。またユーザー同士の交流の場となり、誰かのできない事もどうやったら一緒に楽しめるか、街歩きとまた違う視点で気づきが得られるワークショップでした。
【ミニWheeLog! in 渋谷】
司会:ジョンソン 担当:masayo
参加人数 53人(介助者含まず)
車イス16人 足腰不自由4人 ベビーカー1人 その他32人
会場の美竹の丘を拠点に8エリアに分け、それぞれのカフェを調査しに街歩きを行いました。今回、ratchiさんに体験レポートを書いていただきました。
こんにちは!
はじめまして、街歩きのレポートを書かせていただきます、ratchiです^^
私は3年前に母が脳梗塞で片麻痺になり、車椅子生活を送るようになり、そこから福祉機器やバリアフリーに関心を持つようになりました。偶々ツイッターでイベントの告知を見て、2018年1月の吉祥寺でのWheelog!街歩きに初めて参加してから、アプリとこの街歩きイベントのファンです!
今回でWheeLog!の街歩きに参加させていただくのは4回目^^
「ミニ街歩き」ということで、1時間半という短い時間での街歩きを体験しました。※いつもは4時間ほどかけて複数のスポットを回ります
今回は時間が短かったため、いつもなら参加が難しい方にも「それくらいの時間なら参加できるかも」と、気軽な気持ちでご参加いただけたようです^^
24時間テレビ効果もあったのか、全部で10班53名もの方に参加いただきました!
「どこに行くか?」を迷って時間のロスが出てしまわないように、各班それぞれにあらかじめ担当エリアが割り振られました。
班ごとに記念写真を撮ったらすぐさま出発です!
スポットが「バリア」で、普通には入れず、、
私たち9班はカフェを目指して移動したのですが、
いざ現地に到着すると、大きな段差が!
携帯していたスロープでなんとか入ることはできましたが、車椅子で座れるスペースがなく、泣く泣くカフェは諦めることに。別のカフェを探そうにも、時間的に難しく、そのまま会場にUターンしました。行き帰りの道もかなり坂道が多く、人に押してもらわないと車椅子では自力では進めないところが多かったです。車椅子だと、(慣れてないので)歩くよりも移動時間が長くなる分日に当たる時間も多く、かなり体力を消費しました。
下り坂はタイヤが熱くて手が痛くなったりも、、^^;
いつも渋谷に来ていて慣れているという神原さん(車椅子ダンサー)が「こっちのルートで行った方がエレベーターが使えて楽ですよ」とナビゲートしてくださったのがとてもありがたかったです。
街歩き後みなさんから出た声
会場に戻ったら、早速みんなで街歩きで感じたことをシェア。
暑い中渋谷での街歩き、
みなさんなかなかハードだったようですが、
とても気づきや発見の多い時間になりました。
- 坂道や傾斜が多く、人も多かったので進むのが怖かった
- 店の前に段差があり
- 数ヶ月前とエレベーターの位置が違っていて、アプリにスポットの更新や削除の機能が必要だと感じた
- 車椅子の型によっても乗りやすさが違うんだということがわかった
- 前もってコースをあらかじめ確認しておかないとものすごく時間のロスが出るので、WheeLog!の有り難さがよりわかった
- 初めてこういうイベントに参加して、こんなに大変なんだということを知れてよかった
- 知っていると思っていたことでも実際に体験してみると全然違う
- 班の人と協力し合うことができた
- やはり心のバリアフリーが大事なんだと改めて感じた
- 1時間半だと気軽にできるので今後もっとミニ版の街歩きが増えると良い
などなど、、。
初めてWheeLog!の街歩きに参加された方は特に、「車椅子ってだけでこんなにまだバリアがあるんだ!」ということに衝撃を受けられていました。
東京は2020年のオリンピックに向けてバリアフリー化が進められていますが、それでもまだ十分ではありません。
しかし、たとえ物理的なバリアがあったとしても「心のバリアフリー」でみんなが助け合うことができれば、車椅子の人の行動範囲は広がります。
今回の街歩きをきっかけに、より心のバリアフリーの輪が広がりますように!
(レポートratchi)
【全体まとめ】
参加していただきました皆さま、ありがとうございました。そして、イベント運営をサポートしてくれた、WheeLoggers( ウィーロガーズ)みなさんありがとうございました。
主催のピープルデザイン研究所様には、昨年に続き多方面にご支援いただきありがとうございました。今回、様々なWheeLog!を楽しんでもらう初の企画「WheeLog! 祭り」。街歩きが短い事でお子さん連れや長時間での外出が難しい方にも参加していただきやすかったのではないかと感じました。 また、午前中のワークショップでは、運営側にも多くの気づきある機会となりました。今後も今回のような企画も継続開催していきたいと考えています。
Special Thanks
イベント企画:masayo
ワークショップA:Hiromin
ワークショップB:ha24ka
ワークショップC:yokayo
消しゴムはんこ作者:tomomaru
全体レポート作成:yokayo