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国土交通省が主催する第1回「歩行空間DX研究会シンポジウム」に、代表の織田がパネリストとして登壇しました。ウィーログのこれまでの活動を紹介し、特にオープンデータの必要性について詳しくコメントしました。国土交通省のICT関連委員会で委員長を務める坂村健先生からも、ウィーログの活動に興味を持っていただき、これからの取り組みに期待していると激励していただきました。
第1回「歩行空間DX研究会シンポジウム」とは(公式ホームページより)
人・ロボットの移動円滑化のための歩行空間DX研究会の活動として、第1回「歩行空間DX研究会シンポジウム」を開催します。
https://www.walkingspacedx.go.jp/symposium2023/
『持続可能な移動支援サービスの普及・展開に向けて』をテーマとし、有識者、民間事業者、行政等の関係者にご登壇いただき、基調講演、取組紹介、パネルディスカッション等による意見交換・情報共有を行います。
目次
開会挨拶
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第一部:プロジェクト紹介・プレゼンテーション
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東洋大学情報連携学部 INIAD学部長
「ICTを活用した歩行移動支援の普及促進検討委員会」委員長
坂村健 様
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技術・データ活用政策の最新情勢と本プロジェクトへの期待
内閣総理大臣補佐官
森昌文 様
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国土交通省総合政策局総務課政策企画官
松田和香 様
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取組報告
東洋大学情報連携学部情報連携学科教授
別所正博 様
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取組報告
日本大学理工学部交通システム工学科教授
佐田達典 様
第二部:パネルディスカッション
~「持続可能」な移動支援サービスの普及・展開に向けて~
コーディネーター:
東洋大学情報連携学部INIAD学部長 坂村 健様
パネリスト:
東洋大学情報連携学部情報連携学科教授 別所 正博 様
日本大学理工学部交通システム工学科教授 佐田 達典 様
NPO法人ウィーログ代表理事 織田 友理子
渋谷区福祉部障がい者福祉課主任 髙橋 雄太 様
ソフトバンク株式会社テクノロジーユニットCS室ROS-SI推進課長 古谷 智彦 様
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トップバッターで、NPO法人ウィーログ の代表理事織田友理子から、自己紹介・ウィーログの活動を発表させていただきました。
ディスカッション
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データの活用やオープンデータ、AIを活用することについての議論が活発に行われました。さまざまな切り口からデータの活用方法の発表や、オープンデータについて、AIの活用についてなど意見が飛び交いました。特にオープンデータやバリアフリーデータの必要性について織田が以下のようにコメントしました。
織田のコメント
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「オープンデータとその活用について」
2017年から、東京都からオープンデータを提供いただき、現在、バリアフリートイレやエレベーターなどのバリアフリー情報約6553件をWheeLog!に取り込んでいます。そのため東京都のエリアは、WheeLog!アプリ内のトイレ情報が非常に豊富なため、便利だと車いすユーザーから言っていただくことが多々あります。全ての自治体がこのような取り組みをしている状況ではありませんが、徐々に広がってきています。活用できるオープンデータがあれば、私たちのような団体はそれを有効活用できるため、データ提供は非常にありがたいことです。先程ご発表された東洋大学の別所先生の研究室では、AIを使って東京都のオープンデータの写真から私達のアプリでは評価項目に設定していない非常用のボタンを検知するなどの取り組みをされていました。オープンデータの活用は使う人によって切り口が変わり、面白いと思いました。
「バリアフリーデータの必要性について」
オープンデータにおいて信頼性を確保することは難しい側面もありますが、正確なバリアフリー情報の提供は必要とされています。例えば、トイレやエレベーターの有無などの情報がないと、私のような車いすユーザーは地図を見たり、電話で確認しなければならなくなるため、外出が難しくなります。そのためこれらのバリアフリー情報が完璧な信頼性を確保できない等の理由からデータを積極的に提供できない、つまり0になることは絶対に避けていただきたいと思っています。今後国がどのようにバリアフリーデータのフォーマットを整備し、提供するか、非常に興味深いです。今までも国にはバリアフリーデータを収集することに取り組んで頂いておりますが、今の時代はロボットが走行するためにどう対応するか議論されています。そのため今まで難しかったバリアフリー情報の収集もロボットのために収集されることが共通で必要とされており、ロボット技術の進展によりパラダイムシフトが起こるのではないかと期待しています。国交省がオープンデータ収集を進める中、ロボット技術の普及は将来、国民全員にとって自分ごとになると思います。
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織田の発言に対して、国土交通省「ICTを活用した歩行移動支援の普及促進検討委員会」委員長の坂村健先生(写真右)より、「データさえあれば世の中は良くなっていく。そういうウィーログみたいなところが増えていくことを期待している。」と激励のお言葉をいただき、ウィーログ一同、胸が熱くなりました。
ウィーログはこれからも環境・意識・情報・制度のバリアフリーの課題を解決するべく、活動を推進していきます。この記事をご覧いただいている皆様にも更に活動を知っていただき、仲間になっていただきたいです。
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開催概要
開催日時:2024年1月16日(火)15:00〜17:30目途
会場:東洋大学 赤羽台キャンパス INIADホール(東京都北区赤羽台1丁目7−11)
主催:国土交通省
https://www.walkingspacedx.go.jp/symposium2023/
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会場には50名程度、オンラインでは500名程度の方が参加されていました。
最後に
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この度、織田が登壇するにあたって細かくご配慮・ご準備いただきました国土交通省の皆様に心より感謝申し上げます。移動動線からリフトや乗り換えのためのリフトのご用意など本当に大変であったと思われるのですが、笑顔でお出迎えいただけたこと、本当に嬉しく思います。本当にありがとうございました。
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