目次
背景
11月9日(土)に、群馬県高崎市にて「車いす街歩きイベント」を開催しました。このイベントは、「群馬県官民共創ポリシープロジェクト」で採択された「小規模店舗への全額補助による車椅子用のスロープ支給制度の構築」の一環として実施されました。
このプロジェクトでは、段差があるために車いすユーザーの利用が難しい小さなお店にも気軽に入店できる環境をつくることで、段差のためにあきらめてしまう場面を減らし、地域で暮らすすべての人が自由に楽しめる地域づくりを目指しています。
スロープが設置されることで、車いすユーザーだけでなく、ベビーカーを押している方やご年配の方々も、これまでよりも気軽に街を歩き、外出を楽しめるようになります。
地域住民や店舗の方々にも「バリアフリー」について考えるきっかけとなり、地域全体でバリアフリーが広がり段差がなくなることで、お互いに気軽に声をかけ合える環境が生まれ、温かい街が実現するのではと期待が膨らみます。
協力店舗一覧
簡易スロープ設置事業 群馬のパートナー団体から心強いメッセージ
イベント当日、ウィーログとともに簡易スロープ設置事業を進めている群馬の3つの当事者団体の代表の方々から、ご挨拶をいただきました。その言葉一つひとつには、地域に根ざしながらも「誰もが諦めないで生きられる地域をつくりたい」という強い想いが込められていて、参加者の皆さんもその熱量に引き込まれていました。
特に印象的だったのは、それぞれの代表の方々が語っていただいた、日々の活動を通じて感じている課題とこれからの希望を丁寧に伝えていただき、会場全体が温かな空気に包まれました。この事業を進められることが本当にありがたく、何よりも心強いと感じました。
簡易スロープ設置店舗を目指して車いすで街歩き
車いす街歩き前のチーム集合写真
地元の方々と一緒に感じる「街のバリアフリー」
当日は、地域の皆さんや他県から駆けつけてくださった参加者の約40名方々が高崎駅周辺の街を散策しました。協力店舗のスロープ設置店を訪れ、車いすでのアクセスのしやすさや街のバリアフリー環境を体験しながら、みんなで街歩きを楽しみました。
アプリにバリアフリー情報を投稿
今回で増えたバリアフリー情報の数 47個(スポット、コメント)
走行ログ6件
それぞれの視点が交差する「振り返りタイム」
振り返り
各チーム発表
街歩きが終わり、参加者全員で再び集まって、各グループが体験を通じて感じたことをシェアしました。
「店舗スタッフの皆さんがとても親切に対応してくれて感動しました」という温かい感想もありました。
この振り返りタイムで、参加者一人ひとりが地域のバリアフリーへの意識を深め、繋がりを感じられたのではないかと思います。
スロープ設置店舗に訪問した際の参加者からの声
- 店員さんが優しく対応して下さり、嬉しかったです。手際良く設置して下さりました。
- スロープがあることで、車椅子でも行きやすいと感じました。
- 簡易的なスロープがある=バリアフリーの意識があります、という印でもあるので、目印としてもよかった。
- 入りやすいし、常にスロープを出してあるので利用しやすい
- 気軽に入ることができた
- 店頭前にスロープが置いてあったため車いすでの入店可能であることがひと目で分かった。
- 角度が緩やかだったので、上り下りが怖くなかった。
- スロープがあるだけで車椅子のユーザーウェルカムなのだとわかって嬉しい。親切な人がやっている店なのだと感じ、お店のイメージがあがる。
- 車いすにとって小さな段差が大きなバリアになってしまうので、スロープがあることで移動しやすくなる。
- 利用できるお店の幅が広がった。
- お店の方が中から声をかけてくれた、ありがたかった
- 車椅子ユーザーにスロープで上がっても すぐに収納ができるため他の方の邪魔にならない。
- 車椅子での自走が可能になること 店員さん、お客さんの心のバリアが薄いと感じることができる
- 絶対入れないと思う老舗に入れ、中にいる 焼きまんじゅうを焼いているお母さんとたくさんお話しし、コミュニケーションも取れたこと!
- 店の外にあったので入れることがわかりやすかったです。
- 段差が結構高かったが、スロープがあったので店の扉の前まで行くことができた
これからも広がるバリアフリーの輪
今回のイベントは、高崎市のスロープ設置店舗を広く知っていただき、車いすユーザーがより安心して街歩きを楽しめる環境を作るための大きな一歩になりました。群馬県高崎市の後援もいただきながら、この取り組みを広げることができたのは本当にありがたいです。
このプロジェクトでは、可動式スロープを設置することで、車いすユーザーがもっと気軽に街を散策できる環境を整え、訪れる誰もが楽しめる高崎の街づくりを進めています。
この度の取り組みを皮切りに、こうしたバリアフリー化の輪を全国に広げていくことを目指し、ウィーログは今後も活動を続けてまいります。今回の街歩きイベントは、その第一歩として、地元の方や参加者の皆さんにバリアフリーの重要性を感じてもらう貴重な機会となりました。このプロジェクトを通じて、街が「誰にとってもやさしい場所」へと変わっていくことを、私たちも楽しみにしています。これからも、ウィーログの活動をどうぞよろしくお願いいたします!
メディア
今回のイベントは、地域社会におけるバリアフリーの重要性を多くの方に知っていただく機会となり、上毛新聞と読売新聞の2つのメディアでもご紹介いただきました。
上毛新聞では、「簡易スロープ設置事業」を通じて地域全体で進めるバリアフリー化への取り組みについて紹介されました。読売新聞では、地元の高校生が参加し、車いすでの移動を通じて実際に感じた課題やスロープ設置の意義について触れ、これがいかに地域社会全体での「心のバリアフリー」につながるかを伝えていただきました。
このように、メディアを通じて私たちの活動を広く知っていただけたことは、今後の活動の大きな励みとなります。引き続き、皆さまとともにバリアフリー社会の実現を目指して進んでまいります!
上毛新聞の記事では、車いす街歩きイベントを実施し、高崎駅周辺を巡りながら簡易スロープの使い勝手を確認し、街全体のバリアフリー環境を体験し課題を探ったことについて取り上げられています。参加者同士が感じた課題や気づきを共有することで、地域全体でバリアフリー意識を高める必要性について書かれています。
読売新聞の記事では、高崎市で行われた「車いす街歩き体験」の様子が紹介され、地域の高校生たちが参加したことが取り上げられました。段差や狭い通路など、普段の生活では気づきにくい障壁を実際に体験し、その不便さに驚きつつも、車いすユーザーの視点を学ぶ貴重な機会になったと語られています。
イベント概要
イベント名:車いす街歩き WheeLog! in 高崎
開催日時:2024年11月9日(土) 10:00〜17:00
開催場所:高崎市総合保健センター 2階 第1会議室
参加費用:無料
参加人数:34名
▼開催団体
主催:NPO法人ウィーログ
後援:高崎市
車いす提供:株式会社 ダスキンヘルスレント事業部
「群馬県官民共創ポリシープロジェクト」で採択された「小規模店舗への全額補助による車椅子用のスロープ支給制度の構築」の一環として実施されました。