【活動報告】スペイン大使館観光部を訪問しました

2024年12月27日(金)、東京・港区にあるスペイン大使館観光部を訪問しました。

昨年9月に、ウィーログは、バルセロナとマドリードを訪れ、両都市のアクセシビリティ状況や障害当事者団体の活動について視察を行いました。この度、スペイン大使館 観光参事官のハイメ・アレハンドレ氏に視察の報告する機会をいただきました。

ハイメ・アレハンドレ氏は、これまでスペイン保健社会政策平等省の障がい者政策調整局長や、環境省の環境品質評価局長を歴任され、スペインの障がい者運動に深い知見をお持ちの方でいらっしゃいます。
日本に着任されてからは、いち早く日本の障害者団体と面会されたり、ユニバーサルツーリズムの視察旅行を実施するなど、誰もが旅行をあきらめない、スペインのバリアフリーツーリズムの促進に尽力されています。

スペイン大使館観光部(スペイン政府観光局)の取り組みは、第7回ジャパン・ツーリズム・アワード審査委員特別賞(海外領域)を受賞されました。

受賞に関する詳細はこちら

意見交換

意見交換では、ウィーログのスペイン視察の中でも大きな話題となった、スペイン憲法(1978年制定)第49条の改正について言及されました。

スペインでは以前、障害者を指す表現として、直訳で「身体的、感覚的、精神的に衰えた人々(los disminuidos físicos, sensoriales y psíquicos)」という言い回しが使われていました。しかし、今回の憲法改正(2024年1月16日)により「障害のある人(Las personas con discapacidad)」と表現が改められました。また、障害者の自立と社会参加を推進することが明確に示され、アクセシブルな環境整備や、特に障害を持つ女性や子どもへの配慮が強調されています。

この憲法改正は障害者運動にとって「歴史的成功」とされ、世界中の障害者に希望を与えています。

ハイメ・アレハンドレ氏は日本の障害者の状況について尋ねられた際、「スペインでも以前は障害者が外に出られず、家族も外に出てほしくないと思っている時代があった」と話されました。そのような時代を経て現在の状況に至ったとし、世界中がこのような変化を遂げることを確信、期待していると述べられました。

今後の展望

今回の訪問で、スペイン大使館観光部の方々には、ウィーログの活動理念に深く共感いただき、今後の展開に向けてアドバイスをいただきました。また、スペイン国内でのWheeLog!アプリの紹介にも前向きな意見をいただきました。

これまでウィーログはスペインのカタルーニャ州政府の公式サイトにブログ記事を掲載するなど、国際的な協力を進めてきました。今後も「車いすでもあきらめない世界」を目指し、バリアフリーツーリズムの促進にさらに貢献していく決意を新たにしました。

今後とも皆さまのご支援とご注目をよろしくお願いいたします!

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