【イベントレポート】「車いす街歩き in 日野」を開催しました!

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2025年3月9日(日)に東京都日野市で「車いす街歩き in 日野 2025 ~しる つながる ともに考える~」イベントが実施されました。ウィーログ企画チームからレポートをいただきましたので、ご紹介します。

ご挨拶

今回、「つながり」をテーマに掲げ、「しる つながる ともに考える」というキャッチコピーを設定し、ウィーログ企画チームとともに本イベントの企画・運営を担当しました、土田です。

開催前日の夕方から雪が降り始めた際にはどうなることかと思いましたが、次第に雨へと変わり、ほっとした気持ちで翌朝を迎えることができました。

当日は日野市内外から50名近くの方々にご参加いただきました。今回は、小学生・中学生・大学生、市議会議員の方々、社会福祉士や地域包括支援センターの職員の方々、看護師や介護士、大学の先生、社会福祉協議会の職員の方々など、さまざまな立場の皆さまにお越しいただきました。さらに、普段なかなか外出ができず、このイベントを通じて外出を楽しみたいと考えていた方にもご参加いただき、幅広い層の皆さまと交流する機会となりました。

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今回、共催の日野市社会福祉協議会様には、イベントホールや車いすの準備、搬入・搬出およびその手続き、設営や運営に至るまで、多大なご協力をいただき、おかげさまで盛大に開催することができました。

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イベントスタート

司会はWheeLogフレンズ小田原や作業療法士としてご活躍されている初鹿さんにお願いしました!初鹿さんの力の抜けた穏やかなトークのおかげで、参加者の皆さんの緊張も次第にほぐれ、街歩き開始前から会場内にはすでに温かく優しい雰囲気が広がっていました。

出発

各チームの体験

豊田駅周辺コース

チームメンバーの希望もあり、公共交通機関を利用しないルートで進む豊田駅周辺コースを選択しました。

我が息子は車いすユーザーのため、街歩き以外のケアに充てる時間も多く発生することがあり、チームの皆さんへ事前に説明し、配慮していただいたことが何より有難かったです。

日頃から私は車いすを押す立場ですが、開催当日は子供用福祉バギーに乗り、街中を歩きました。

疑似体験用の車いすは、操作に多少慣れている方でも、実際に街中を歩いてみると扱いづらさを感じるだろうなと実感しました。

その後はマイペースに、地域の方々との交流を楽しみながら、焦らずに進みました。

街歩きをしながらの会話が弾み、危うく遅刻しそうになりましたが、「しる つながる ともに考える」を体感できたことが、今回の大きな収穫でした。

実際に体験し、体感することの大切さこそが、この車いす街歩きの魅力だと感じました。

日野駅周辺コース

日野を地元として詳しいグループメンバーが多く頼もしかったです。地元の車いすユーザーさんおすすめコースの森林浴は、なかなか自分では作り出せない、とても心地よい時間でした。街なかでは、スロープはあるけどそのスロープに上がれない。入口がバリアフリーになっているけど、車いすではドアを引くことができない。などなど、「惜しい!!」という声が上がりました。あとちょっとのことがなかなか難しいんです。でもカフェや神社のバリアフリーに向けて意識していることを謙虚に受け止めることが大切なのではと思いました。

公園にはだれでも楽しめる遊具が設置されており、座位を保つことが難しい子でもブランコを楽しむことができました。

また、実際には現地に行くことが難しい環境でもコミュニケーションや体験を共有することのできるOriHimeを活用して、多様な方々にインクルーシブな街歩きイベントを体験してもらうことができました。

写真・文章:Eチームのみなさん提供

初めてのご参加やお一人でのご参加も多数いらっしゃいました。 イベントなどへ参加することに高いハードルを感じている方がいらっしゃるならば、ぜひ一度思い切ってこの車いす街歩きイベントへ飛び込んでみてください。 そこから違った世界がきっと見えてくると思います!

振り返り

振り返りでは、各チームが発見した課題や、バリアフリー設備の優れた点・改善点、車いす購入に関わる制度上の問題など、多様な視点からのエピソードが挙げられました。

御礼

共催団体である日野市社会福祉協議会の宮崎様、橋谷様には多大なるバックアップをいただき感謝申し上げます。  

また、今回ミッションに指定させていただいた神社仏閣やその他の施設の方々、そして、JR東日本さま、京王電鉄さま、イオンモールさまには、ご支援・ご配慮いただきましたことに感謝し、お礼申し上げます。

さらに、ご協力いただいた高幡不動参道商店街さま、特別賞のお饅頭を提供していただいた高幡まんじゅう松盛堂さまにも、お礼申し上げます。

参加された皆さんがともに考えるきっかけとなった今回の日野街歩き、ここから一人ひとりが何かを感じ、伝えていくことができたなら、こんな素敵なことはないと思います。

また、今回ここでのつながりが、皆さんにとって新しいアイデアや企画のきっかけになれば嬉しいです。

後日談

イベント後、ご参加いただいた小学生の娘さんが、車いす体験を絵日記に書いて学校に提出し、周りの子が興味を持ってくれたというお話を伺いました。今回の『つながり』をメインテーマとした「しる つながる ともに考える」というまさにキャッチコピーそのもので、福祉に関心を持つきっかけになったら素晴らしいなと感じたお話でした。

感想

  • 「ひとりでは勇気が出ないことも、仲間となら行動を起こせる!」 と実感しました。 そして、「ひとりで戦わなくてもいい」ということも実感しました。とても楽しい思い出になりました。
  • 初めて車椅子を押して歩く道、お店、 資料館や神社など、 地元に住んでいても今回のイベントがなければスルーしていたこと(場所)に、いくつも発見がありました! 車椅子のタイプによっても困りごとが違ったり、すれ違う人との交流や ほっこり笑えるエピソードなど チームで行動したことでの体験。 一歩踏み出しお互いをわかり合い 助け合おうとする意識! 街歩きや旅には出会いだけでなく 様々な要素が詰まってるので、 これからも楽しんで行きたいです!
  • 車いす利用者と歩ける人とが一緒に課題に取り組む、まさにインクルーシブなイベントで、大変勉強になりました。
  • OriHimeで参加させいただきました。 初めて参加したので、街歩きを楽しむだけでなく、しっかり調査することに驚きました。でも、私も車椅子ユーザーでトイレや出入口の段差など不便に感じることがあるので、調査をして、どうしたら良いかを考えることはとても大切だなと思います。 昼食を食べたり、外を歩いたり、実際に一緒にやっている感じが味わえたので、嬉しかったです! ありがとうございました。
  • 電車に乗る際は駅員さんに行先と車いすの種類とその台数を伝えて準備ができたらホームまで行ける。乗り込む場所も駅員さんに言われた所へ。そしてスロープを出してもらう。この手順を今回初めて知りました。車イスの人にそれだけ不便な思いをさせて「さあ、出ておいで」と言ってる社会を作ってるんだなと複雑な思いです。私は車イスの人にもっと声をかけようと思うようになりました。何であんなに遠い車両に乗らなきゃいけないのだ!
  • 普段車いすで移動されている方たちは、いったい何万回の「すみません」という言葉を積み重ねていく人生なんだろうか。そう思うと切ない気持ちでいっぱいになるのですが、少しでも理解を、配慮を、協力を、気遣いと勇気を、少しでも増やしていけたらと改めて思いました。
  • 車椅子で街を歩くこと自体初めての経験で、日野もバリアが多い街だと実感することができました。二足歩行で歩く際は気にもしていなかった小さな段差や道の起伏が障害となり、青信号の時間も短く感じ、終始、歩行者や車などに気を遣い、焦りながら一生懸命漕いでいた印象です。後ろから押していただくことで途端に快適に、景色も楽しむことができました。

編集:ウィーログ企画チーム

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