
2025年7月8日、TOPPANホールディングス株式会社主催のオンラインセミナーにて、ウィーログ代表理事・織田友理子が登壇し、「車いすでもあきらめない世界をつくる 〜当事者だから気づく、サービス開発のヒント〜」と題した講演を行いました。
本講演は、TOPPANホールディングス様の事業開発本部が「ユーザー視点のサービス開発」を推進する中で、当事者の声を直接聞き、より深く社会課題に向き合うきっかけを得る場として企画されたものです。
目次
社会課題は“遠い誰かの話”ではなく、“すぐそばの現実”
講演の冒頭で、織田は「車いすユーザーだからこそ気づける視点」が、いかに社会やサービス開発に活かされるかについてお話ししました。
日々の生活で感じる段差や情報の不足といった“小さな困りごと”は、決して特別なことではなく、社会全体がより良くなるための成長の機会であると共有しました。
バリアフリーを実現する「4つのバリア」へのアプローチ

講演の中で、「バリアフリー」とは単に段差をなくすだけではなく、「制度」「情報」「心」「物理」のすべての側面において整備されてこそ、真の意味を持つものであると強調しました。
たとえば、WheeLog!が開発・運営しているバリアフリーマップアプリでは、車いすユーザー自身が投稿したスポット情報や走行ログをもとに、“見えないバリア”を可視化する取り組みを行っています。
また、障害当事者として10年以上にわたって関わってきた「新薬開発」の話にも触れました。患者自身が研究者や製薬会社、行政と粘り強く交渉を重ね、薬事承認に至るまでの道のりは、まさに「制度のバリア」を打ち破る挑戦でした。
こうした具体的な事例を通して、織田はサービス開発や社会変革において大切にしている3つの視点を紹介しました。
- 「体験してアイディアを磨く」
実際に困難を経験することでこそ、本質的な課題に気づき、そこから本当に必要なアイディアが生まれる。 - 「当事者に想いをめぐらせる」
自分の立場ではなく、当事者の目線に立って想像力を働かせることが、真に役立つサービスの出発点となる。 - 「社会状況や制度と照らし合わせる」
どれほど素晴らしい想いがあっても、社会の構造や制度と噛み合わなければ実現しない。だからこそ、制度との接点を見出し、持続可能な形に落とし込むことが重要。
参加者の感想
「当事者視点でのビジネスと、キーパーソンを巻き込む熱意・粘り強さが、新規事業を考える上で大変参考になりました。自分も社会のために動ける人間であろうという気持ちを改めて感じました。」
「織田様のアグレッシブかつ前向きな生きる姿勢が、大変な応援のように感じました。ありがとうございました。」
「私自身も、日々の業務の中で社会にどのような価値を提供できるかを意識し、より一層責任感を持って取り組んでいきたいと感じています。」
「お言葉の一つ一つに実感やご経験が込められていて、少し涙も浮かんできました。私も織田さんのように自ら発信していくことにも取り組んでみたいと思いました。」
ご参加くださった皆さまへ、心からの感謝を込めて
このような貴重な機会をいただきましたTOPPANホールディングスの皆さま、そしてご参加いただいたすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
ウィーログは、これからも「車いすでもあきらめない世界」を実現するために、一つひとつの出会いを大切に、地道に歩みを進めてまいります。
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