東京都作業療法学会WheeLog!展示ブースレポート

7月7日(日)七夕の日、第16回東京都作業療法学会の一般公開イベントにWheeLog!展示ブースを出展しました。展示ブースのボランティアスタッフとして参加させていただきましたので、ご報告いたします。

リハビリ専門職の作業療法士(OT)さんが集まるこの学会は、「多種多様な役割と支援を取り扱う作業療法士にとって、経験や知識を広く共有できる」ことを目標としており、当日は、大学教授による講演会、口述発表、パネルディスカッション、ポスター発表等、様々な専門分野の最近のトピックスが議題としてあがっていました。

その一角で、一般の方々にも作業療法を知ってもらう機会、医療や福祉について学び,体験いただく場として一般公開イベントが開かれました。そこには、WheeLog!をはじめ、ボッチャ体験ブース、自助具紹介ブース等、全部で17団体がブースを出展し、とても魅力的なイベント空間になっていました。

今回のブース出展は、府中福祉まつり2018からのご縁で、東京都作業療法学会の事務局の方とWheeLoggersの荒井雅代さんが名刺交換をしたことから始まりました。ブース展示は、雅代さんを中心に進められ、事前にWEB上でボランティアスタッフを募集し、お馴染みのヘビーユーザーさんもイベント参加初めての方々も集まり、和やかな雰囲気でブースが出来上がっていきました。

WheeLog!代表の織田友理子さんも参加され、初めてお目見えのWheeLog!幟(のぼり)やテーブルに置ける手作りの飾り、ペーパー、パネル等をたくさんご持参いただき、とても手作りとは思えない完成度の高い作品で、ブース内を華やかに、ワクワク感満載に彩ってくれました。(グッズは宗士淳さんに作成していただきました)

ブース展示の目的として、「対話を通してWheeLog!の活動と車いす使用者と車いす非使用者とのバリアの捉え方の違いを来場者に知ってもらう」ことをスタッフ間で共有しました。WheeLog!アプリのチラシを配布したり、アプリの操作説明を行ったり、今までの街歩きイベントの写真を掲示したり、車いすあるあるのアンケート回答を掲示したりと、スタッフが協力しあい、そして楽しんで取り組んでいたのが印象的でした。

ブースに立ち寄って下さった方々は、病院のリハビリ職の方だったり、老人保健施設のリハビリ職の方だったり、患者さん宅に訪問する訪問リハビリのスタッフだったりで、患者さんや利用者さん、ご家族様から外出に関する悩みをご相談されることが多いようです。そういう時に、外出先のバリアフリー情報を知る手段がなかなかないようで、相談を受けても返答に困ることがあるそうです。また、リハビリのお仕事をしていて、「患者さんを外に連れて行きたいけど、トイレとかが心配で…」と、なかなか実行に移せないとお話しされる方もいらっしゃいました。

実際にアプリの画面を見てもらい、投稿写真の説明をしたりすると、「このアプリすごくいいですねー」「もうこんなに情報が集まっているんですか?」「どこの情報でも見られるんですか?」と皆さま興味をもって、熱心に耳を傾けて下さいました。アプリ操作説明のテーブルでは、ヘビーユーザーから長時間に渡り操作を教わっている方もいらっしゃいました。

「早速アプリを入れてみます」とか「病院の患者さんに教えてあげます」とか「同僚にも広めます」といった嬉しいお言葉もたくさんいただきました。

ブーススタッフの中には、リハビリ職の理学療法士さんや作業療法士さん、そして車いすユーザーもいて、それぞれ違った目線で、WheeLog!アプリの“ここが素晴らしい”という点をお伝えすることが出来たのではないかと思います。また、私たち当事者にとって、本当に必要なバリアフリー情報はこういうことなんだよ、ということを専門職の方々に伝えられる良い場になったと思います。

こうした対話を通じて、リハビリ職という専門的な視点からWheeLog!アプリを体験した時に、きっとまた違う発見があったり、新たな価値を見つけてくれるのではないかとも感じました。専門職の皆さまからWheeLog!アプリが広がっていくことは、WheeLog!アプリに専門的なエッセンスが加わり、大変意義があることではないかと思います。

雨が一日中降る中での開催でしたが、WheeLog!ブースには車いすユーザーがたくさん集まりました。その行動力のすごさと健常者と障がい者が入り混じって過ごしている楽し気な雰囲気は、それだけでもWheeLog!のアピールになったのではないかと思います。いつもの街歩きイベントと違い、学会というちょっぴり堅いイベントでしたが、ブース内では、友理子さんのテレビの密着取材があったり、世界一周を成し遂げたmiyoさんの出版記念サイン会の告知があったり、相模原や京都の街歩きイベントの告知があったり、それぞれの近況報告があったり、WheeLoggersはいつもの感じでワイワイ楽しんでいました。

今回、アプリを全く知らない方に魅力を伝えるという大変なミッションでしたが、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。このイベントがきっかけで、さらにWheeLog!の輪が広がっていくと嬉しいです。

最後に、一緒に盛り上げて下さったWheeLoggersの皆さま、ありがとうございました。

(Kyoko)

〈イベント概要〉
日時:2019年7月7日(日)12:30~15:10
場所:杏林大学 井の頭キャンパス1F食堂
主催:東京都作業療法士会

一般社団法人 日本作業療法士協会 会長 中村 春基さん(右)
第16回東京都作業療法学会長 早坂 友成さん(左)
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