【活動報告】国土交通省 道路局へ要望書を提出〜道路の「原則0cm」化の実現に向けて〜

2026年1月23日、国土交通省 道路局を訪問いたしました。今回は、車いすユーザーの移動の安全性に直結する「道路の段差設計の見直し(原則0cm)」に係る要望書を提出し、担当者の方々と意見交換を行いましたのでご報告します。

「2cmの壁」を乗り越え、誰もが安全に移動できる社会へ

日本の道路や歩道の縁石の段差は、現在「2cm」が基準とされています。この基準について、特に視覚障害者の方々への配慮として、識別しやすい方策をとることは必須であると考えます。

一方で、各自治体が条例に基づき対応策を講じているため、対応にばらつきが生じています。具体的には、2cmの段差を維持している自治体もあれば、歩道の切り欠きなどで段差を0cmにしている自治体もあります。各自治体の工夫は、その地域に住む障害当事者にとっては生活のしやすさにつながるはずです。しかし、対応が統一されていない現状は、障害者当事者の方々を混乱させる要因の一つにもなりかねません。

この2cmの段差がもたらす大きな課題は、このわずかな段差によって「前輪(キャスター)がとられ、転倒や転落といった深刻な事故につながったという切実な声が寄せられ続けていることです。特に、小径車輪の車いすやベビーカー、足元が不安定な高齢者にとって、この2cmの段差は日常的な移動を妨げる大きな障壁となっています。さらに、台車やキャリーケース、そして近い将来、道路を行き交うことが増えるであろうロボットにとっても、この段差は障害となり得ます。

未来を見据えた基準のアップデートを提案

私たちは、段差をなくすことで視覚障害のある方の安全がおろそかになってはならないと強く考えています。そこで今回、以下の内容を強く要望いたしました。
【要望】全国統一の道路の「ゼロ段差化(原則0cm)」を実現すること
視覚障害者の誘導・安全確保の趣旨を踏まえつつも、車いす利用者、ベビーカー利用者、高齢者等を含む多様な歩行者の安全を同時に確保できるよう、道路の段差は原則としてゼロ段差(0cm)とするともに、加えて視覚障害者の誘導ブロックの配置についても再検討していただきたいです。 全国統一の設計方針へ転換し、2cm段差を前提とした現行方針を国として再検討・見直しすることを要望します。

面談では、現行の基準が策定された平成12年(2000年)当時の経緯や、視覚障害者の方々の安全確保とのバランスについて伺いつつ、SDGsの浸透や自動配送ロボットの普及といった「時代の変化」を踏まえた基準の進化を求めました。

先行自治体の知見(ナレッジ)を全国の力に

要望書には、すでに日本全国において多くの自治体がそれぞれの工夫で0段差を実現しており、要望書には、参考として鳥取県、佐世保市、神戸市、川崎市などの事例を資料として添えました。
これらの地域では、当事者同士が丁寧に話し合い、視覚障害者・車いすユーザーにとって安全な道づくりを実現しています。しかし、すべての自治体が個別にゼロから検証を行うには多大な労力がかかります。
こういった知見が国を通じて全国に共有されることで、日本全体のバリアフリー化を加速させる大きな力になると信じています。

まとめ

日本の道路が、障害の有無にかかわらず、誰もが自由に移動できる場所になるよう、ウィーログはこれからも現場の声を政府や自治体へ届けてまいります。
引き続き、皆様の温かい応援をよろしくお願いいたします。

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