【開催報告】横浜中華街でバリアフリーマッピングイベントを開催しました

横浜市役所アトリウムでの集合写真。「みんなでつくるバリアフリーマップ」と書かれた横断幕を囲み、車いすユーザーを含む総勢60名の参加者が、笑顔で指差しポーズ(WheeLog!ポーズ)をとっている。

2026年3月8日、横浜中華街を舞台に、車いすの視点で街のバリアフリー情報を収集する「マッピングイベント」を開催しました。

当日は、車いすユーザーの方や、初めて車いすに乗る方、バリアフリーに関心のある方など、総勢60名の多様なメンバーが集まりました。このプロジェクトは、2025年クラウドファンディングでのご支援、そして花王ハートポケット倶楽部様、花王株式会社様からの寄付をいただき実現したものです。

世界中から訪れる人たちが、より安心して中華街を楽しめるような「バリアフリーマップ」づくりを目指した一日の様子をレポートします。

中華街を車いすで楽しむ!お店での実体験を通じたマップづくり

晴天の横浜中華街。カラフルな看板が並ぶ通りで、車いすユーザーとサポートする仲間たちが、リラックスした笑顔で写真に収まっているスナップショット。

今回の活動の核となるのは、観光地としてのバリアフリーを「WheeLog!」アプリを使って可視化することです。

参加者は横浜市役所アトリウムで説明を受けたあと、数名ずつの班に分かれ、それぞれ横浜中華街へ向かいました。単に道を通るだけでなく、実際に飲食店でランチを楽しんだり、土産物店をのぞいたりと、実際に観光を楽しみながら、「入り口の段差はどうか」「店内の通路幅は車いすで通れるか」「テーブルの高さは使いやすいか」といった詳細を確認してまわりました。

横浜中華街での活動風景を収めた3枚のコラージュ写真。電動車いすユーザーが門を見上げる背中、寺院の前で相談する車いすユーザーたち、賑わう通りを走行する様子が、青空の下で活き活きと写っている。

実際に現地で食事や買い物を体験することで、地図だけでは分からない「生の情報」が集まりました。こうした一つひとつの体験が、次に中華街を訪れる誰かのための「安心な情報」として、アプリに記録されていきました。

60名の体験で集まった90件の情報

約3時間の調査で、参加者の皆さんの協力により、たくさんのバリアフリー情報が集まりました。

  • スポット投稿(施設情報):54件
  • 走行ログ(移動した軌跡):36件
WheeLog!アプリのマップ画面のスクリーンショット。横浜中華街の地図上に、飲食店(オレンジ)、トイレ(ピンク)、おすすめスポット(青)など、非常に多くのバリアフリー情報のアイコンが密集してプロットされている様子。
イベントで投稿されたスポット・走行ログ情報

これらの情報は、今後データ整理を行い、「横浜中華街エリアマップ」としてWheeLog!アプリを通じて公開する予定です。最新の街の状況がぎゅっと詰まったこのマップがあれば、車いすを利用する方も「このお店なら入りやすそう」「この道を通ってみよう」と、自分らしいお出かけプランを事前にゆっくりと検討できるようになります。街の「今」が反映された新しいマップの完成を、ぜひ楽しみにお待ちください!

参加者の声と「アクション」

手書きのワークシート。「★車いすの目線でまちを見る」「★のぼれなくて困っている時は手伝う」という言葉と共に、段差で介助されている車いすユーザーのイラストが描かれている(A班)。

街歩き後のふりかえりでは、今日から自分たちができる「アクション」を各班で話し合いました。ふりかえりで出てきた、明日から始まる具体的な一歩を紹介します。

■「声かけ」と「心のバリアフリー」

  • まずは声をかけてみる: 街で困っていそうな車いすの方を見かけたら、積極的に声をかける。
  • 段差での手助け: 自力で上るのが困難な場所では、そっと手を貸す。
  • ゆずりあいの精神: 車いすの方を見かけたら道をあける。優先エレベーターや多目的トイレは、本当に必要としている方へ譲る。
  • 動線を妨げない: 通路や車いすの動線上に、邪魔になるものを置かないように意識する。

■「情報」を伝え、つなげる

  • 身近な情報の投稿: 自宅の近くなど、日常で気づいたバリアフリー情報を継続してアプリに投稿する。
  • アプリの輪を広げる: 友人や知人にWheeLog!を勧め、この活動を多くの人に知ってもらう。
  • 体験の発信: 今回の気づきや「車いすの目線で街を見る」ことの大切さを、SNSなどを通じて発信する。
  • ゴミ拾いから始める: ゴミを拾うことでバリアに気づき、バリアを減らし、バリアフリーの心を広げていく。

■「お店・社会」への働きかけ

  • 感謝を伝える: 車いすでの入店を快く受け入れてくれたお店の人へ、感謝の言葉を伝える。
  • 改善の声を届ける: 「テーブルで会計ができるようにしてほしい」「車道と歩道の段差にスロープをつけてほしい」など、気づいたバリアについて声をあげていく。
  • 未来を変える活動への参加: 「新しいお店なのに入れない」といった課題に対し、署名活動などを通じて社会に働きかける。

また、今回は、初めて車いすを体験された方も多く、実際に車いすの視点で街を歩き、お店を利用したことで得られた気づきや感想が寄せられました。

  • 「路面の状況」: おしゃれな石畳でも車いすではぐらついて進みにくかったり、数センチの段差や傾斜が大きな壁になる大変さを身に染みて感じた。
  • 「視界の変化」: 目線が下がることで信号の残り時間が見えづらかったり、人混みの中でプレッシャーを感じる怖さがあることを初めて知った。
  • 「サポートの視点」: 介助する側も、常に一歩先をよく見て行動する必要がある。個人の力は小さくても、発信を続けることで大きなムーブメントになると感じた。

感謝を込めて

本イベントの開催を支えてくださった花王株式会社様、花王ハートポケット倶楽部様、そしてプロジェクトの根幹を支えてくださっているクラウドファンディング支援者の皆様に、心より感謝申し上げます。また、横浜市健康福祉局や横浜中華街発展会協同組合をはじめ、後援・協力いただいた各団体の皆様、当日の運営を支えてくださったボランティアの皆様、多大なるご支援をありがとうございました。

これからもウィーログは、車いすでもあきらめないフラットな世界を目指して、皆様と共に活動を続けてまいります。


イベント概要

  • 開催日:2026年3月8日(日)
  • 場所:横浜中華街エリア(拠点:横浜市役所アトリウム)
  • 参加人数:60名
  • 成果:スポット投稿54件、走行ログ36件
  • 主催:認定NPO法人ウィーログ
  • 後援:横浜市健康福祉局、横浜中華街発展会協同組合
  • 協力:シスコシステムズ合同会社、ダスキンヘルスレント

■寄付助成

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